ペット保険(犬・猫保険)に付帯されている賠償責任特約には気をつけて!
投稿日:2016年6月21日
ペット保険を契約する際には、動物病院での診療費用を補償する為の主契約のみを考えがちですが、飼い主である方の賠償責任特約も考えてみましょう。
1. 賠償責任特約
ペット保険はペット自身の医療保険を補償する為に契約する方がほとんどだと思いますが、実は特約で賠償責任補償を付帯することが出来ます。特約保険料自体も手ごろな値段で手が届く料金設定になっています。どの保険会社も1カ月あたりの保険料が100円程度で付帯加入できます。
2. 保険事故件数
家庭動物白書【2014年版】によりますと、ペット保険の特約である賠償責任補償で保険金を支払った内容ですが下記のような統計になっています。
- 件数274件
- 対人事故 156件
- 対物事故 68件
- 対どうぶつ事故 50件
- 発生率 0.18%
発生率を考えると限りなく事故が発生する確率は少ないように見えますが、世間一般の保険商品からみれば決して低くない統計になります。
家庭動物白書(2013年版:アニコム損保より)
http://www.anicom-page.com/hakusho/book/
(2011年4月1日~ 2012年3月31日までの間に、賠償責任特約を付帯していた犬146,555頭での集計です)
3. 補償内容
賠償責任補償は飼っている動物が、人や物・どうぶつにどのような危害を加えたかで被害額が異なってきます。
- 対人事故 他人の身体に傷害を与えてしまった事故。治療費・休業損害・慰謝料などが補償されます
- 対物事故 他人の財物に損害を与えた場合に補償されます
- 対どうぶつ事故 他の動物に危害を加えた場合に動物病院での治療費を補償します。賠償責任補償として、最高500万円~1,000万円の補償を各保険会社で設定しまいます。
4.支払えないケース
支払えない事例としては以下のようなものがあります。
- 契約した飼い主やそのご家族にペットが被害を加えたような場合
- 契約した飼い主の所有物にペットが被害を加えたような場合(他人の物を預かっていた場合も含まれます)
- ドッグラン等の大会に参加中の犬同士が衝突したような場合
- ペットが飼い主である被保険者以外の方の管理の下にいたような場合
5.賠償責任
もしもに備えて賠償責任特約を考えておくことはとても大事なことです。特約保険料は100円前後とお得な値段設定になっています。保険商品によっては示談費用等の弁護士費用も特約に付帯されているケースがほとんどです。そのような将来発生するリスクに備えることはとても大事なことです。ペット保険は動物の医療保険という主契約だけではなくて、特約として飼い主に対する賠償も今後は考えて保険契約を検討してみましょう。
最後に、ペット保険を取り扱っている損害保険会社の損害賠償保険。示談代行というものがありません。つまり「お金は払うけど交渉は自分でやってね。」ということになってしまいます。ご家庭で全く個人賠償責任保険に加入していないのであれば、おすすめしますが、自動車保険や火災保険に特約として付帯しているのであれば、特に付帯する必要性はありませんよ!
著者の情報
- 国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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