火災保険を学問的な面から解説!火災保険の主な機能
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火災保険と言っても内容・種類には複雑なものがあってわかりにくい。そのような方に保険の主な二つの機能とそれ以外の機能について説明致します。
1.火災保険の機能
火災保険の機能として主に2種類に分類されています。
(1)経済的保障機能 2つの呼び方があります
- 主たる機能
火災保険に加入している人が、不運にも我が家が火災に遭った場合にその火災事故に対して保険契約された建物の価格である保険金を受け取ることができる機能のことです。 この保険契約者を経済的に保障するという機能が、保険の主たる機能でもあると言えます。 - 危険分担機能
経済的保障機能は、「危険分担機能」とも呼ばれています。 火災事故に同じように遭ってしまいそうな方たちを、その危険の度合いによって異なる保険料額を集めて「火災保険」という仕組みをその資金で運用していくのです。
(2)金融機能
火災保険を契約して保険契約者から徴収される保険料というものは、巨額な資金となります。その資金を保険会社が自らの手によって、あるいは委託した投資顧問先に、様々な方法で資金を運用されているのです。
この金融機能は、1年単位の掛け捨て保険のような短期的な保険契約ではその機能が上手く活用されません。
1年以上ある長期的な積立型の火災保険のような長期運用できるときに金融機能が発揮されます。そしてこのような金融機能を考慮に入れた火災保険の場合、「火災保険」という仕組みをその資金で運用されるのです。
2.その他の機能
上記の「経済的保障機能」・「金融機能」以外の付随的な機能についても説明致します。
- 信用補完機能
金融機関から住宅ローン等を借りる場合に、火災事故が発生した際に焼失した建物の住宅ローンを返済が残っていることに備えて、保険金の受取人をその金融機関にすることで信用を補完します。つまり保険を担保にすることが可能となるわけです。 - 被害者救済機能
加害者が保険に契約することで、被害者が保険金を受領することをいいます - 所得補償機能
保険金によって生活に必要な所得と同等の金額が保障されることをいいます - 資金節約機能
少額の保険契約で契約内容に従って多額の保険金が保障されていることをいいます
3.保険の主たる機能
上記2つの機能はそれぞれ、経済的保障機能が「本質的機能」と呼ばれ、金融機能が「派生的機能」と呼ばれています。
火災保険の場合は1年以内の短期的な契約もありますので、本質的機能である経済的保障機能を念頭に火災保険契約の内容を考えていきましょう。
著者の情報
- 国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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カテゴリー:火災保険