自分の服やPCなどの家財!?賃貸アパート等を借りるときに知っておきたい、賃貸向け火災保険について

投稿日:2016年6月9日

賃貸アパート等を借りる際に、アパートの火災保険は大家さんが入ってくれているから安心だと思っている方は多いと思います。では洋服やお皿、自転車などの家財はどうでしょうか。

1.家財の火災保険

アパートを借りる際、まず物件の下見をして決めてから不動産業者と賃貸借契約を締結します。入居する際には自分で用意した家財道具を部屋に入れて生活が開始します。この流れの中である保険に加入していることに気付かないまま入居を開始した方がいると思うのです。それが家財の火災保険です。

「賃貸借契約書」や不動産業者が説明する“重要事項説明”の中で、建物本体の火災保険は貸主である大家さんが、皆さんが用意する家財一式は借主が保険に加入して下さいというのが家財の火災保険なのです。

火事なんて借りているアパートなのだから自分は火の不始末は絶対にしないと考えるものですが、隣家の不注意で起きた火事も想定しないといけません。通常の考え方ですと隣家の不注意で火事が起きたのですから自動車保険のように相手側に賠償責任があるように考えてしまいます。ですが日本の法律の場合、そうではありません。

民法の特別法に、「失火責任法」というのがあります。この法律によると、たとえ“もらい火”であっても隣家に賠償責任請求することは出来ないのです。ですから自分の家財を守るために、家財保険の加入が必要になってくるのです。

2.設定する保険金額

 家財に設定する保険の金額は、それぞれ入居した方の家財費用で金額が異なるものですから、入居者の判断で構いません。家財や暮らしていく中での家財への思い出という物にも価値を決めて、自分が評価すべき金額で家財の設定金額を決めればいいのです。ただし、実際には不動産業者が最初に一定の額を加入推奨するのが通例となっています。

3.セットで加入される補償

一般に家財火災保険に加入しますと、「借家人賠償責任補償」と「個人賠償責任補償」というものがセットで付いてきます。この2つについて説明します。

借家人賠償責任補償

借家人自らが不注意で火事を起こした際に補償してくれるものです。大家さんが建物本体の火災保険に加入しているのだから、この補償はいらないのではと思うかもしれません。

実は先ほど説明した「失火責任法」により、借家人に“現状回復義務”が発生するのです。

個人賠償責任補償

賃貸住宅に住んでいる際のトラブルを補償してくれます。以下のようなトラブルの際に補償されます。

  1. 風呂の水を出しっぱなしにして床上浸水し、更には階下の部屋まで水浸しにしてしまった場合
  2. ベランダに観賞用として置いてあったガーデニング花壇の鉢が落下して、通行人に怪我をさせてしまった場合

4.賃貸住宅に入居する際の家財用火災保険

「家財用の火災保険」とセットで加入される「借家人賠償責任補償」と「個人賠償責任補償」には、生活する上でのトラブルをサポートしてくれるものです。是非とも加入しましょう。

 注)不動産業者によっては普通の火災保険と違う「少額短期保険の火災保険」を提案する業者さんもいらっしゃいます。保険会社ではなくて、「少額短期保険業者」の商品ですが火災保険の内容は同様のものです。

著者の情報

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日吉 浩之自動車保険の専門家
国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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カテゴリー:火災保険,賃貸向け保険