詳しく知りたい!専業主婦における医療保険の必要性とは?
投稿日:2018年6月15日
専業主婦の方が保険に加入する場合、通常は自ら契約をしなければなりません。実際に保険に加入することを考えた時に、おそらく一番身近な怪我や入院に備えられる医療保険への加入を検討することでしょう。
しかし保険を掛けるのもお金がかかるので、家計との兼ね合いを考えると躊躇した経験がある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、気になる「専業主婦における医療保険の必要性」について、具体的な事例を交えながらわかりやすく説明していきたいと思います。
入院や手術に備えられる医療保険について
「医療保険」の概要をまずはしっかり理解することから話を進めていきましょう。医療保険とは、病気や怪我で医療機関を受診した際に支払うお金の一部もしくは全額を負担してくれるもののことです。
この医療保険には2つ制度があります。「公的医療保険」と「民間医療保険」があります。公的医療保険とは、全ての国民が加入する強制保険です。勤めている会社や身分によって加入制度に違いはありますが、国民全員がなんらかの医療保険に加入し、保険料を納めています。
専業主婦の方は、旦那さんの勤め先企業の保険組合に被扶養者として加入しています。これに対して民間医療保険は、公的医療保険で補えないものをカバーするために民間の保険会社で販売されている商品です。
たとえば、治療目的ではない美容整形やレーシックなどを受ける時や、入院時に個室を利用した際の大部屋の室料との差額(差額ベッド代)は実費負担になります。
全額を負担するとなると高額なお金がかかるので、この部分を民間医療保険でカバーすることが一般的です。特に入院や手術にかかる費用は、公的医療保険では賄いきれない部分が多いです。
専業主婦の場合、保険営業からの勧誘を受ける機会も少ないので、自発的に医療保険を備えない限り保険とは縁遠くなってしまいがちです。しかし、もしもの時に自分の望む治療や手術を受けるためにも、医療保険への備えは必要だと考えます。
女性が入院をする場合、人に傷跡などを見られたくないという理由から個室を希望する傾向があります。その場合にかかる差額ベッド代に対応するためにも、医療保険の備えが必要ですね。
医療保険と生命保険やがん保険との違い
専業主婦の方でも充分に検討の必要性がある、この「医療保険」に関して。一方で「がん保険」や「生命保険」という言葉もありますが、この三者は似ているようで実は全く異なるものです。
医療保険とがん保険の違い
一見「どちらも病気になった時に保険金が支払われるのでは?」と思われがちですが、実は保険金支払いの対象となる疾病が異なります。医療保険は様々な病気や怪我を原因とした入院や手術を保障しますが、がん保険はがんを原因とした入院や手術に対応しています。
また、医療保険は短期間の突発的な入院を保障するものですが、がん保険は発症後の治療費や通院費が保障されます。がんにかかった際には十分に働くことが難しくなり収入が減少することは避けられないでしょう。
それにより、家計への影響が懸念されます。今や2人に1人ががんを発症する時代です。特に20代から40代の女性にとっては、女性特有のがんに発症するリスクがあるので、医療保険とは別にがん保険の備えが必要です。
医療保険と生命保険の違い
医療保険と生命保険は「備える目的」が異なるのが最大の特徴です。医療保険は病気や怪我で入院や手術をした時にかかる費用を備えるものですが、生命保険は死亡した時に保険金が支払われるものです。
主な生命保険の種類には、
- 葬式費用や残された家族への資金を備える終身保険
- 一定期間のみを保障する定期保険
- 契約者が期間満了時に生存していた場合に満期保険金を受け取れる養老保険
の3つがあります。
保険には種類がたくさんあるのでわかりづらいと感じる方も多いと思います。特に医療保険とがん保険は入院や手術を保障するので、余計に区別がつきづらいですよね。
しかし、保障される疾病が病気や怪我、もしくはがんであるかが異なるので、保険に加入する際は要注意が必要です。
専業主婦の保険の優先順位
それでは、専業主婦が保険を選ぶ際にどれを優先すれば良いのでしょうか。結論から言うと、専業主婦が保険を選ぶ際には生命保険やがん保険を優先して備える必要があります。主な2つの理由を見ていきましょう。
がんにかかった際の負担に備えるため
上述した通り、専業主婦には女性特有のがんにかかるリスクがあります。万が一がんにかかってしまった場合、入院や手術、その後の治療にかかる費用を家計から賄おうとすると削減しなければならない部分が出てきます。
たとえば、お子さんがいる場合は、教育資金を十分に備えられない可能性があります。お子さんには希望する将来の自己実現を叶えてあげたいですよね。
医療保険は、公的医療保険や高額療養費制度で保障がされているので、備える優先度は高くありません。専業主婦が病気に備える場合は、まずがん保険を検討してみましょう。
万が一亡くなった場合に備えるため
生命保険は死亡時の保障を持つ性格であり、一家の大黒柱である男性が備えるものだという印象がありますが、専業主婦にも必要な保険です。
なぜなら、家族の生活を支えていた奥様が亡くなってしまうと残された家族には生活面でダメージを受けてしまうからです。
今まで奥様が担っていた家事や育児にかかる費用や、外食費、クリーニング代などの雑費が増えることで、お子さんの教育資金に影響が出ることは避けられません。
子ども1人を育てるために大凡300万円〜1,000万円の保障が必要だと言われているので、死亡保障を持っておくと資金のやりくりに余裕が持てます。このような万が一亡くなってしまった場合に備えるため、生命保険を準備する必要があります。
おわりに
この記事では、専業主婦における医療保険の必要性について解説させていただきました。いかがでしたか?今回の記事でお話しさせて頂いた通り、
- 医療保険は入院や手術に備えることが目的であり、国民全員が加入する「公的医療保険」と、公的医療保険では補えない部分をカバーする「民間医療保険」がある。
- 医療保険とがん保険、生命保険との違いは、保障対象の疾病や保障目的が異なる点である。
- 専業主婦が保険を備える際は、がん保険と生命保険を優先的に持つ必要がある。
以上3点において、特に専業主婦の方が医療保険に加入する際に留意頂きたいことをまとめてみました。専業主婦が保険を備える際には、第一に残された家族の保障を考えなければなりません。
もちろん医療保険も大切ですが、公的医療制度で賄える部分が多いです。そのため、万が一亡くなった場合に家族が不自由なく生活できるよう、がん保険や生命保険を優先的に備えておきましょう。
著者の情報
- 国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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