自動車保険の保険料はポイントが貯まるクレジットカードでも支払えるはず!自動車保険の保険料払い込み方法について
投稿日:2018年1月13日
自動車保険の保険料のお支払の方法や払込期日を過ぎてお支払した場合、もしくはお支払いをしなかった場合はどうなってしまうのでしょうか?特に万が一の事故に遭遇した場合、保険金のお支払ができなくなる可能性があるなど、非常に大事なことなので保険会社勤務時の経験談も踏まえてお伝えしていきたいと思います。
自動車保険の保険料払込方法について
自動車保険の主な保険料の払込方法は以下の方法があります。お客さまの希望に沿った払込方法を契約締結時に選択いただくようになります。
口座振替でのお支払い
保険料を口座振替によりお支払いただく方法です。大手の損害保険会社ではスタンダードな保険料の払込方法で多くのお客さまが利用されているお支払方法です。
保険契約者は、契約締結の際に他の契約必要書類などと一緒に「口座振替依頼書」を提出する必要があります。その場合、以下のいずれの条件も満たす必要があります。
指定口座が提携している金融機関に設定されている
保険会社と保険料の口座振替の取扱いを提携している銀行などの金融機関をいいます。「ネットバンキングを指定口座としてもよいでしょうか?」と、たまに問い合わせを受けることがあります。
近年は多くのネットバンキングの金融機関とも提携しているはずなのでだいたいどこの保険会社も大丈夫かとは思いますが、契約前に念のため取扱代理店や保険会社に提携している金融機関かどうか確認されてから「口座振替依頼書」を提出ください。
契約する保険会社に「損害保険料預金口座振替依頼書」の提出がなされている
口座振替でのお支払方法を選択された時、必ずこの書類の提出が必要となります。 「口座振替依頼書」に指定の金融機関の口座の記載し、金融機関届出印を捺印して提出します。注意点を何点か説明します。
- 必ず正しい、金融機関届出印を捺印ください。間違った捺印をされてしまうと指定の 金融機関から印鑑相違で戻ってきます。
- 口座名義、口座番号が正しく記載されているかどうかも必ずチェックください。口座名義相違や該当口座なしなどの理由で金融機関から戻ってくるケースもあります。
- 必ずしも保険契約者と口座名義者の方が一致する必要はありませんが、一致しない場合は、保険契約者の署名は必須となります。
- 保険期間中、結婚による改姓や口座名義の方が亡くなられ口座が凍結してしまうなどの場合は、速やかに変更手続きが必要になります。
「口座振替依頼書」に上記のような不備があり金融機関の締め切りに提出が遅れますと口座引落日に間に合わなくなり保険料のお支払がされない、遅れてしまうということになりかねませんので注意が必要です。
なお、口座振替は一括払いもしくは分割払いのいずれの方法も選択できます。分割払いは1ヶ月に1回、口座引落12回払いが最もスタンダードな払込回数です。
分割払の保険料は、一括払に比べますと5%ほどの割増になりますので年間の合計保険料計ですと一括払いのほうがお得になります。
ただし、以前の記事でお話させていただいたことがあると思いますが「ノンフリート多数割引」を適用する場合は複数所有しているお車を1証券にまとめていただき割引が適用されるだけでなく分割払の割増5%がかかりません。
家族で複数お車を所有されている場合は、「ノンフリート多数割引」を利用されることをオススメします。
それでは次に口座振替の払込期日について説明します。
口座振替の払込期日:一括払の場合
保険契約者は、保険期間の初日の属する月の翌月の払込期日までに、保険料を一括して払い込まなければなりません。少し文言などが難しいと思いますのでいくつか具体例をあげながら説明したいと思います。
<口座振替一括払の具体例>
保険期間:2018年2月14日~2019年2月14日の場合、払込期日は?
保険期間の初日の属する月は2月ですので、翌月3月の金融機関所定の振替日(=払込期日)に引き落としされます。よってお客さまは払込期日の前日までに保険料相当額を指定口座に預け入れしておかなければなりません。
金融機関所定の振替日が26日(26日が休業日の場合翌日27日)としますと今回のケースでは3月26日に指定の口座から保険料が一括で引き落としされます。
保険始期は2月で実際にお支払(引き落とし)されるのは翌月の3月であることから「後払い」と呼んでいます。
口座振替の払込期日:分割払いの場合
保険契約者は、保険期間の初日の属する月の翌月の払込期日および分割払いの場合は以降、毎月の振替日までに保険料を払い込まなければなりません。
<口座振替分割払いの具体例>
保険期間:2018年2月20日~2019年2月20の場合、払込期日は?
第1回の引き落としは保険期間の初日の属する月は2月ですので、翌月3月の金融機関所定の振替日(=払込期日)に引き落としされます。
金融機関所定の振替日が26日(26日が休業日の場合翌日27日)としますと3月26日に指定の口座から第1回目分の保険料が分割で引き落としされます。
以降、第2回目は4月26日、第3回目は5月26日、第4回目は6月26日・・・に引き落としされラスト第12回目は翌年2月26日に引き落としされ年間の保険料の払込が完了します。
クレジットカード払い
保険料をクレジットカードによりお支払いただく方法です。近年、特に若い方に増えているお支払方法です。保険会社によっては分割払いの保険料は、口座引落の分割払いに比べて割増保険料が安い場合がありますので各社に確認してみてください。
(例)口座引落の分割保険料の割増:5%割増に対して
クレジットカードの分割保険料の割増:4%割増
となり、クレジットカード払いのほうがお得になる場合があります。それではクレジットカード払いの登録方法について説明します。
ご契約手続き時にクレジットカード情報をご登録していただくか、もしくはご契約後にお客さまあてに送付されるクレジットカード登録はがきにより、ご自身でクレジットカード情報をご登録いただく必要があります。
登録手続きをされないとクレジットカードでのお支払ができませんので必ず登録していただきます。なお、登録はがきは保険証券とは別便で送付されます。登録される際、クレジットカードの有効期限を確認していただき登録ください。
有効期限が間近に迫っているクレジットカードの情報を登録してしまうと保険期間中、有効期限切れになってしまいますのでその場合は別途、変更登録手続きが必要になります。
次にクレジットカード払いの払込期日について説明します。クレジットカード払いの払込期日はご契約期間の初日の属する月の翌月末です。分割払いの場合は、以降毎月の末日となります。
<クレジットカード払いの具体例>
保険期間:2018年2月15日~2019年2月15日、払込期日は?
保険期間の初日の属する月は2月ですので、翌月3月末までにクレジットカードで引き落としされれば大丈夫です。
なお、クレジットカード会社からお客さまへの請求スケジュールはクレジットカード会社によって異なりますので確認ください。
払込票払い
契約時にお支払方法を払込票払いで選択されますと、ご契約後、お客さまあてに払込票が送付されますので、
- ゆうちょ銀行(郵便局)
- 保険会社所定のコンビニエンスストア
- Pay-easy(ペイジー)利用可能な銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫
などにお持ちいただき保険料をお支払する方法です。なお、払込票は保険証券とは別便で送付されますので払込期日までにお支払いします。
払込期日については払込票が送付される通知書などに記載されていると思いますが、ご契約期間の初日の属する月の翌月末までにお支払いします。
<払込票払いの具体例>
保険期間:2018年2月15日~2019年2月15日、払込期日は?
保険期間の初日の属する月は2月ですので、翌月3月末までに払込票にてお支払いされれば大丈夫です。払込票は期日がありますので、期日を過ぎると使えなくなりますので注意が必要です。
なお、払込票払いは一括払いのみで分割払いはできません。
請求書払い
ご契約後、お客さまにお渡し、または送付する請求書で銀行振込により保険料をお支払いただく方法です。請求書は保険証券とは別便で送付されます。請求書に記載されている銀行へお振り込みします。
振り込み手数料の負担がお客さまになるかどうかについては各保険会社に確認ください。払込期日はご契約期間の初日の属する月の翌月末までにお振り込み手続きをします。
<請求書払いの具体例>
保険期間:2018年2月15日~2019年2月15日、払込期日は?
保険期間の初日の属する月は2月ですので、翌月3月末までに請求書に記載の銀行にお振り込み手続きいただきます。なお、請求書払いも一括払いのみで分割払いはできません。
団体扱い、集団扱いなどのご契約の場合
団体扱い、集団扱いなどのご契約の場合はこれまで説明させていただきました保険料のお支払方法とは取扱が異なります。
団体扱い、集団扱いとは保険会社と企業やグループ会社などの団体や集団が契約する場合は個人で保険を掛けるよりもグループメリットがあるため保険料がかなり安くなります。
その場合はご勤務先の会社などにそういった福利厚生がないかどうか確認いただき契約などの手続きをしてください。団体扱い、集団扱いなどのご契約の場合は、基本的には給料天引きとなり利便性が高いです。
ただし、その企業やグループを退職された場合(OB制度もない場合)は個人で掛けなおす必要がありますので保険会社や取扱代理店にご相談ください。
保険料の不払い時の取扱いについて
前述で保険料の払込方法と払込期日についてお話させていただきましたが、例えば口座振替の場合で残高不足などによる払込期日までに間に合わないケース、実は多々あります。
その場合の取扱について説明します。
原則は、保険契約者が払込期日の属する月の翌月末日までに、保険料の払込を怠った場合は、保険会社は保険期間の初日以後に生じた事故による損害または傷害に対しては保険金を支払いません。
とありますが、「払込猶予期間」という救済措置があります。
「保険料の払込猶予期間」とは?
保険契約者が払込期日までに保険料の払込をしなかったことについて故意および重大な過失がなかったと保険会社が認めた場合は、保険会社は「払込期日の属する月の翌月末日」を「払込期日の属する月の翌々月の25日」に読み替えて適用されるのが「払込猶予期間」です。
この払込猶予期間(保険料払込期日の属する月の翌々月の25日までの期間)中に所定の保険料(分割払の場合は分割保険料)のお支払いがない場合に対しては保険金をお支払いすることができません。
また、払込猶予期間中に保険料をお支払いいただけない場合は、契約そのものが解除されることがありますので注意が必要です。
非常に複雑でややこしいと思われますが、大事なところなので具体例でいくつかのケースを通して説明していきたいと思います。
<具体例①>
・保険料一括払、保険料52,000円 ・保険期間:2018年2月10日~2019年2月10日 ・保険料支払方法:口座振替 ・金融機関所定の振替日:26日(金融機関が休業日の場合は翌営業日) ・保険料口座引落日:3月26日
この場合、保険始期は2月ですので払込期日は翌月3月26日となります。
指定の預金口座に残高がきちんとあれば3月26日に保険料52,000円が引き落としされ保険料のお支払は完了します。
問題は残高不足で口座引落がされなかった場合ですが、その場合は翌月4月26日に請求がかかります。この請求のかかり方を私たちは「併徴」(へいちょう)請求と呼んでいます。
お客さまには3月に引き落としがされなければ、4月に再度請求がかかる旨のご案内がハガキなどで届きます。
この案内を見て残高不足にならないよう指定口座に入金いただき4月に引き落としされれば問題ありませんが、4月も残高不足で引き落としされなかった場合が問題となります。
4月で引き落としされなかった場合、5月26日は指定口座へ請求はかからず、登録されているお客さまのご住所に「払込票」と「解除通知」が届きます。
5月にはすでに請求がかかりませんのでお客さまは5月25日までに「払込票」にてコンビニエンスストアなのでお支払手続きしていただく必要があります。このお支払い手続きをしていただかないと契約そのものが解除されてしまいます。
解除については後ほどまた詳しく説明します。
「払込期日」と「払込猶予期間」は異なりますのでよくご理解いただければと思います。この場合ですと「払込期日」は3月26日ですが、「払込猶予期間」は5月25日までとなります。
もう一度、「払込猶予期間」を説明しますと、「払込猶予期間」は払込期日の属する月(今回のケースは3月)の翌々月の25日ですので5月25日が払込最終期限ということになります。
万が一、この最終期限を過ぎて保険料をお支払されたとしても保険会社は保険期間の初日以後に生じた事故に関する損害や傷害に対して保険金はお支払できませんので注意が必要です。
<具体例②>
- 保険料一括払、保険料52,000円
- 保険期間:2018年2月10日~2019年2月10日
- 保険料支払方法:払込票払
払込票払い(一括払い)での例も説明します。
払込票払いの「払込期日」は契約保険期間の初日の属する月の翌月末ですので、保険期間の初日の属する月は2月、その翌月末が払込期日になりますので3月末までに原則、払込票でお支払いいただくようになります。
ですがやはり「払込猶予期間」がありますので、万が一3月末までにお支払がない場合は、まず4月末までにお支払して下さいとの通知がお客さまの元に届きます。
4月末までにお支払いがない場合は、払込猶予期間は5月25日ですので登録されているお客さまのご住所に「払込票」と「解除通知」が届きます。
お客さまは5月25日までに「払込票」にてコンビニエンスストアなどでお支払手続きしていただく必要があります。このお支払い手続きをしていただかないと契約そのものが解除されてしまいます。
続きまして分割払いの場合のケースを見ていきましょう。
<具体例③>
- 保険料分割12回払い、月々の保険料4,800円
- 保険期間:2018年2月10日~2019年2月10日
- 保険料支払方法:口座振替
- 金融機関所定の振替日:26日(金融機関が休業日の場合は翌営業日)
- 第1回保険料口座引落日:3月26日
のケースで、
- 第1回3月26日・・・4,800円口座引落OK
- 第2回4月26日・・・4,800円口座引落OK
- 第3回5月26日・・・4,800円残高不足により口座引落NG
という状況だったとします。
この場合は第4回目の6月26日に3回目と4回目の2回分の計9,600円の請求がかかり、6月に預金残高があれば2回分が引き落としされます。
第4回(6月)も引き落としがされなかった場合は、第5回目の7月26日には請求はかからず登録されているお客さまのご住所に「払込票」と「解除通知」が届きます。
7月にはすでに請求がかかりませんのでお客さまは7月25日までに「払込票」にてコン
ビニエンスストアなのでお支払手続きしていただく必要があります。このお支払い手続きをしていただかないと契約そのものが解除されてしまいます。
「払込猶予期間」は払込期日の属する月(今回のケースは5月)の翌々月の25日ですので7月25日が最終期限ということになります。
万が一、この最終期限を過ぎて保険料をお支払いされたとしても保険会社は保険期間の5月26日以後に生じた事故に関する損害や傷害に対して保険金はお支払できませんので注意が必要です。
「払込期日」と「払込猶予期間」の違いについてご理解いただいたでしょうか?
口座振替に限らず、クレジットカード払いや払込票、請求書払いの場合でも考えは同じです。いずれにしても払込期日を過ぎて保険料が未払いの場合は保険会社から必ず警告の意味でもお支払していただくようお客さま宛てに通知が届きます。
また「払込猶予期間」1ヶ月前位には必ず「払込票」と「解除通知」が届きますので見落とさないようご注意ください。
「払込猶予期間」を説明してしまいますと、それまでにお支払いすればいいのか!
と思われがちですが、あくまで保険料の払込みを怠ったことについて故意および重大な過失がなかったと保険会社が認めた場合のこの「払込猶予期間」は適用されますので、原則は「払込期日」までにお支払いただくのが正しいです。
頻繁に解除通知が送付されているようなお客さまについては、契約そのものお断りされる場合もありますのでご注意ください。
保険料領収前事故の取扱についてと注意点
これまで説明してきました保険料のお支払方法では保険始期の翌月にお支払という形になりますので払込期日までに万が一、事故にあった場合の取扱や注意点について説明します。
事故の解決・示談が思いがけず早く、保険始期月中に相手方へ保険金をお支払しないといけなくなるケースがあります。その場合は条件付きで保険料の領収前に保険金を先に支払いすることがあります。
被保険者および保険金請求権者が、保険料払込み前に生じた事故による損害または傷害に対して保険金の支払の請求を行う場合には、その支払いを受ける前に原則、保険料を保険会社に払い込まなければなりません。
ただし、以下の条件を満たす場合でかつ保険会社が承認した場合は、保険料が払い込まれたとしてその事故による損害または傷害に対して保険金を先にお支払することができます。
- 事故の発生日が保険料の払込期日以前であること
- 保険契約者が支払うべき保険料を払込期日に払い込む旨の確約を行うこと
口座振替の場合ですと、保険始期の翌月金融機関所定の振替日にきちんと振り返られれば大丈夫です。
ただし、お客さまが上記②の確約に反して払込期日にその払込みを怠った場合には、保険会社は保険契約者に対して既に支払った保険金の全額の返還を請求されます。
また、保険契約者が事故発生日の前日以前に到来した払込期日に払い込むべき保険料の払込を怠っていた場合において、被保険者または保険金請求権者が、その払込期日の属する月の翌月末日までに保険会社にその事故による損害または傷害に対する保険金の請求を行う場合は、保険会社は保険契約者が保険料の全額を払い込んだ時に限り、その事故に対して保険金を支払ってもらえます。
非常に複雑でややこしいとは思いますが、いずれにしても万が一、事故に遭遇した場合、保険金をお支払してもらえなかったという状況にならないよう、保険会社からの文書での通知を確認し、取扱代理店の担当者と連携して保険料お支払いの手続き漏れがないよう十分、注意いただくことが大切です。
保険料不払いの場合の解除について
万が一、「払込猶予期間中」までに保険料をお支払いただけない場合には、保険会社は保険契約者に対して書面による通知をもって、この保険契約を解除することができます。
前回の記事でもお話しましたように「解約」と「解除」は全く違いますのでご注意ください。「解約」はお客さまの意思を持って保険契約をストップすることになりますが「解除」は保険会社が強制的にお客さまの契約をストップさせるという違いがあります。
「解除」になった場合、契約を復活して締結したい場合でも、13カ月間は現在の等級を継承することができなくなってしまいます。
つまり「解除」になってしまうと、仮に現契約が20等級だとしても解除後13カ月間(約1年間)は等級を継承することができません。どうしても保険契約を復活したい場合は6等級からのスタートになりますので、保険料がかなり割高になってしまいます。
保険会社を変えて契約したとしても、解除になった契約については保険会社間の情報網で分かってしまいますので、分かった時点で等級訂正と追加保険料のお支払が必要になってきます。
と言う訳ですので、契約が解除にならないよう払込期日、払込猶予期間までに必ず保険料のお支払手続きはしましょう。
追加保険料の払込みについて
保険期間中に、例えば年齢条件の変更や車両入替などの変更事項があり、変更内容によっては追加保険料をお支払しなくてはならないケースがあります。
その場合も、原則それぞれのお支払方法の「払込期日」までに追加保険料をお支払していただくようになります。「払込猶予期間」の考え方も同じですので、最終期限までに必ずお支払できるよう手続きを行ってください。
もしお客さまが期日までにお支払いを怠った場合は、解除扱いになりますのでご注意ください。また事故に関する損害や傷害に対して保険金はお支払いできませんので同様に注意が必要です。
自動車保険料の現金払いついて
これまでお話させていただきました保険料のお支払方法は、口座振替やクレジットカード払い、払込票払・請求書払いなどのいわゆるキャッシュレスと言われているお支払方法です。
では、現金で保険会社や取扱代理店に保険料をお支払して領収証を作成してもらうことはできないのでしょうか?という疑問もあるかもしれません。
実際、地区にもよるのですが現在でもまだ現金で保険料をお支払されているお客さまもいらっしゃいます。ですが、保険会社によっては一切、現金での取扱はされていないという会社もありますので現金でお支払できるかどうか各社に確認していただければと思います。
ですが、保険だけでなく時代はすでにキャッシュレスの時代です。
現金でのお支払の場合、デメリットのほうが大きいので私はやはり口座振替やクレジットカード払いなどのキャッシュレスでのお支払い方法をオススメします。その理由についても詳しくお話したいと思います。
まず、現金を保険会社や取扱代理店まで持ち歩かないといけませんので利便性・安全性におきましてもキャッシュレスでのお支払方法のほうが断然、良いと思います。
また個人のお客さまが現金払いされる場合は、分割払いはできませんので一括払いでお支払いただくようになります。なおかつ、現金払いの場合、お客さまは保険契約の締結と同時に保険料の全額を一括でお支払しないといけません。
この現金での一括払いについては即時払い方法と呼んでいますが、契約手続きは完了し保険期間が始まった後であっても、保険料領収証前に生じた事故による損害または傷害に対しては、保険金は一切、支払ってもらえません。
つまりたとえ1秒たりとも事故があった後に保険料をお支払した場合、保険金は一切、お支払してもらえないということです。
私が入社した90年代初め頃は、保険料のお支払方法は現金でのお支払方法が主流でした。
ですから、保険期間の初日~数日後に保険料を領収、保険期間の初日~数日後に事故発生となると、
「本当に事故の前に保険料を領収したのかどうか?」
という疑いが浮上し、お客さまはもちろん領収した取扱代理店ら関係各所に一斉に同時ききとり調査を行っていたものです。
私たちはこのようなケースの事故を
- 「始期接近事故」
- 「アフロス疑惑事故」(アフターロス:損害後)
などと呼んでいました。
実際にその同時調査をすることで結果、事故の後に保険料をお支払し領収されていたことが発覚し保険金をお支払することができなかったというケースもありました。
しかし、時代の流れとともに現金での保険料のお支払はかなり少なくなりキャッシュレス化もかなり進み、こういった「始期接近事故」も次第に少なくなってきたように思います。
前述でお話しましたように、口座振替やクレジットカード払、払込票、請求書払いなどのキャッシュレスでの保険料お支払方法は保険始期月の翌月「後払い」になりますので締結と同時にお支払する必要はありません。
もちろん払込期日までにお支払していただくという条件で締結していますが、「払込猶予期間」もあります。払込期日や払込猶予期間までにきちんと保険料のお支払手続きをしていただければ上記のように疑われることもありません。
以上の理由もあり、現金払いではなくキャッシュレスの支払い方法での保険料支払いをオススメしています。それでも現金払いを希望ということであれば保険契約締結前に日程的に余裕を持って保険料のお支払いをしていただくことをオススメします。
まとめ
今回は自動車保険の保険料お支払方法や払込期日、払込猶予期間などについてお話させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?かなり複雑でややこしく感じられたかもしれません。
いずれにしても、保険というのは皆さまがお支払していただく保険料で成り立っています。
大勢の皆さまから保険料をお支払いただくということで、万が一の事故に遭われたお客さまに保険金をお支払することができるわけです。
せっかく保険を掛けているのに保険料をお支払しなかったために万が一の事故の際に保険金をお支払してもらえなかったということがないよう、保険料のお支払い漏れがないよう十分ご理解・ご注意いただければと思います。
著者の情報
- 国内系大手損害保険会社でにて主に自動車販売会社の代理店営業を経験したのち、SBIホールディング社にて日本最大級の一括見積もりサイトの運営に従事。生損保約40社とのビジネスを介して、保険のダイレクトマーケティングを行ってきました。現在は株式会社プリモポストの代表取締役として、アニメーション動画(Youtube)を通じて保険をわかりやすく紹介する事業にも取り組んでいます。
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